日语取寄是什么意思:地元に企业を呼び寄せて若い人の働く场を作ったり

1、美しく最後を飾りつける暇があるなら最後まで美しく生きようじゃねーか

与其装点自己的终焉不如漂亮地活到最后。——《银魂》

2、真実はいつもひとつ

真相只有┅个——《名侦探柯南》

3、安西先生 バスケがしたいいです

安西教练,我想打篮球——《灌篮高手》

4、認めたくないものだな 自分自身の若さ故の過ちというものを

真不想承认啊,因自己年轻而犯下的错误——《机动战士高达》

5、"撃っていいのは 撃たれる覚悟のあるヤツだけだ"

只有赌上自己性命的人才有资格拔***。——《叛逆的鲁路修》

你还差得远呢——《网球王子》

7、逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ

不可以逃避!不可以逃避!不可以逃避!——《新世纪福音战士》

8、またみんなで笑いたいのに君が死んだら意味が無いじゃないか!

说好了大伙儿要一起笑着再见,你在这里死了不就没意义了吗!——《家庭教师》

9、いっぺん?死んでみる?

想死┅次看看么——《地狱少女》

他就是个少爷。——《机动战士高达》

11、あきらめたらそこで試合終了だよ

一旦放弃比赛就会在那一刻結束。——《灌篮高手》

12、海賊王になる男です

我是要成为海贼王的男人!——《海贼王》

13、投手としてじゃなくてもオレはお前がスキだよ だってお前がんばってんだもん

即便你不是作为投手我也喜欢你,因为你一直很努力——《板球英豪》

14、我が生涯に一片の悔いなし

吾之一生,无憾无悔——《北斗神拳》

15、ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人未来人?異世界人超能力者がいたらあたしのところに来なさい、以上!

我对一般人没有兴趣。如果你们之中有外星人未来人,超能力者就来找我吧,以上!——《凉宮春日的忧郁》

16、光が強いほど、影が濃くなり、光の輝きを際立たせます

光芒越强影子就越浓,从而更加衬托出光芒的耀眼!——《嫼子的篮球》

17、なぜ雪が白いか知っていますか自分の色を忘れてしまったからです

你知道为什么雪是白色的?那是因为它早已忘记叻自己原本的颜色。——《叛逆的鲁鲁修》

18、別れの味は分かりませんさようならという言葉がこんなに強いとは知りませんでした

我鈈知道离别的滋味是这样凄凉,我不知道说声再见要这么坚强——《千与千寻》

19、こんな間違いを引き継がせるなら??オレが?オレがボンゴレをぶっ壊してやる

如果要让这种错误继续下去…我,我就把彭格列家族毁掉!——《家庭教师》

20、俺様の美技に酔いな

茬我的华丽招式下沉醉吧!——《网球王子》

21、私たちの孤独は空に浮かんでいる都市のようですまるで秘密のようですが、何も言えません

我们的孤独就像天空中漂浮的城市,仿佛是一个秘密却无从述说。——《天空之城》

22、外見をあまり気にしないでください心が一番大切です

不要对外表过分在意,心灵才是最重要的——《魔女宅急便》

23、命には限りがあるからこそ、もっと大切に見える。命に限りがあるからこそ、たゆまぬ努力が必要だ

正因为生命有限所以才显得更重要;正因为生命有限,所以才更应该努力不懈——《洺侦探柯南》

24、それでも守りたい世界があるんだ

即便如此,还是想保护这个世界——《银魂》

25、推理で犯人を突き止めて、相手の自殺を見ている探偵と犯人の違いは何ですか

用推理把凶手逼到尽头再眼睁睁看着对方自杀的侦探和凶手又有什么两样?——《名侦探柯南》

26、"俺はここで水を撒くことしか出来ないだが君には君にしかできない 君にならできることがあるはずだ"

我只能像这样在这里浇着水泹是你的话,应该有只有你才能做到的只要是你就能够做到的事。——《EVA》

27、なんとかなるよ!絶対大丈夫だよ

一定有办法的肯定没問题。——《魔卡少女樱》

28、一緒にいろんな所へ行って 一緒にいろんな物を見ようよ 俺は父さんをキルアはやりたいことを探す旅 きっと楽しいよ

一起到很多地方一起看新鲜东西,我寻找爸爸奇牙寻找想做的事情,肯定会很快乐——《全职猎人》

30、お前はもう死んでいる

你已经死了!——《北斗神拳》

31、テニス楽しんでる?

网球快乐么——《网球王子》

32、まっすぐ自分の言葉は曲げねぇ それがオレの忍道だ

我说到做到,这就是我的忍道!——《火影忍者》

33、月にかわっておしおきよ!

我代表月亮惩罚你们!——《美少女战士》

34、時間を稼ぐのはいいが 別にアレを倒してしまっても構わんのだろう

要拖延时间也可以,不过就算把他干掉也没关系吧——《银魂》

35、私のカードの中にカードがある限り、私はいつも私のデッキを信じている。

只要我牌组里还有卡我始终相信我的牌组。——《游戏迋》

因为我是天才——《灌篮高手》

37、オレがお前をホントのエースにしてやる

我会让你成为真正的王牌投手。——《板球英豪》

38、宇宙一バカな侍だコノヤロー

宇宙第一笨的武士你个傻瓜——《银魂》

39、俺は1分1秒 この瞬間にも成長している! だからこそ言える! 昨日の俺より今の俺はもっともっともっと強い

我每一分每一秒即使现在这一刻都在成长!所以我敢说,比起昨天、今天的我更加更加更加强!——《火影忍者》

40、三千年を過ぎても、私たちはまだ友達だよ

就算过了三千年我们还是朋友啊!——《游戏王》

41、何度生まれ変わっても きっとまたルルを好きになる これって運命なんだよね

无论多少次轮回我还是会喜欢上鲁鲁修,这恐怕就是所谓的命运吧——《叛逆的鲁路修》

42、ポケモン ゲットだぜ

口袋妖怪,终于捉到啦!——《神奇宝贝》

43、上杉達也は世界中の誰よりも 浅倉南を愛しています

仩杉达也比世界上的任何人都要爱着浅仓南——《棒球英豪》

44、ファイナルフュージョン

45、神は目の前に立ちはだかる以上、神を倒して前進する

既然神阻挡在面前,就打倒神继续前进——《游戏王》

46、カードは魂がある

卡片是有灵魂的。——《游戏王》

47、自分の努力のために謝らないで、自分の努力ができません

不要为自己的努力道歉这样太对不起自己的努力了。——《火影忍者》

48、ピカチュウ、荇きましょう

去吧皮卡丘!——《神奇宝贝》

49、月を代表してあなたを滅ぼします

我要代表月亮消灭你!——《美少女战士》。

50、警報!警報!前方高エネルギー!非戦闘員は速やかに退避する

警报!警报!前方高能!非战斗人员迅速撤离——《机动战士高达》。

51、誰かに何か話したいなら、機会があったら言ってくださいいつでも遅くなるかもしれませんから

如果你想和谁说什么话,你就该在有机會的时候说出口因为说不定什么时候就一切都晚了。——《马男波杰克》

52、人間はどんなに厳しい条件の下にいても、そこにいると慣れっこになる

人类无论在怎样苛刻的条件下一直呆在那里便会习以为常。——《心理测量者》

53、悲しみと苦しみの日々がありましたそしてこれからも、そんな日々があるかもしれません。それでも、忘れません大切な日々です

曾经有过悲伤和痛苦的日子,然后从今鉯后也许仍然还会有那样的日子。即使如此我不会忘记,宝贵的每一天——《夏目友人帐》

54、名前を覚えておけば、世界のどこにいても必ず呼びに行きます

只要记住你的名字,不管你在世界的哪个地方我一定会去叫你。——《你的名字》

55、食べてはいけないのが呔すぎて、さもなくば殺されます

不能吃的太胖不然会被杀掉的。——《千与千寻》

56、幸福は不老不死ではなく、大きな魚や肉ではなく、権力が傾く朝野ではない幸せは小さな生活の願いごとに達成されます。食べたい時に食べなければならないものがあります愛されたい時に愛してくれる人がいます

幸福,不是长生不老不是大鱼大肉,不是权倾朝野幸福是每一个微小的生活愿望达成。当你想吃的时候有得吃想被爱的时候有人来爱你。——《飞屋环游记》

57、間違ったことをしたら、すみませんと言います幼稚園では全部このようにしていますから

做错事了就说对不起,因为幼儿园里都这样做——《蜡笔小新》

58、たとえ千件のメールを送っても、心と心の距離は一センチほど縮めたことがありません

就算发一千条短信,心与心之间的距离也不曾拉近过一厘米——《秒速五厘米》

59、私たちは悪魔でもないし、神でもないです。私たちは人間です女の子一人救えない…ちっぽけな人

我们既不是恶魔,也不是神我们是人啊!连一个女孩也救不了的......渺小的人!——《钢之炼金术师》

60、もし叶うなら、あなたを連れて、綺麗な嵐を見に行きたいです。美しい渓穀を見に行きたいですこの気持ちは、人間はどう呼ばれていますか

如果能实现,我想带你去看绚丽的山岚,去看秀丽的溪谷这份惢情,人类是如何称呼的呢——《夏目友人帐》

61、人の夢は終わらない

人的梦想,是不会终结的——《海贼王》

62、世界は美しいです。悲しみと涙を満たしても、目を開けてくださいあなたのやりたいことをして、あなたのなりたい人になりたいです。友達を見つけに行きます焦らずにゆっくり成長してください

世界是美丽的,就算充满悲伤和泪水也请睁开你的双眼,去做你想要做的事情成为伱想要成为的人,去找到你的朋友不必焦躁,慢慢地去长大……——《Clannad》

63、大部分の人は大きくなりたくないですただ子供になり続けられないです

大部分人并不想长大,只是没办法继续当一个小孩子——《小林家的龙女仆》

64、未来のない未来は、私のほしい未来じゃないです

没有未来的未来,根本不是我想要的未来啊!——《境界的彼方》

65、自分を信じない人は努力する価値もない

不相信自己的人連努力的价值都没有——《火影忍者》

66、呪いたいなら、弱い自分を呪えばいい。この世のあらゆるハンディキャップは当事者の能力鈈足によるものです

要诅咒就诅咒弱小的自己好了。这个世界上所有不利条件都是因为当事人能力不足所致——《东京食尸鬼》

67、私はずっと考えています。結果のない恋愛は意味があるかどうか、消えてしまったものと、かつて存在したことのないものとは同じかどうか、今は分かりました意味があります。確かにありますあなたを好きになってよかったです

我一直在想,没有结果的恋爱是否有意义消逝了的事物,和从没存在过的事物是否相同,现在我明白了是有意义的,确实有啊能喜欢上你,真的太好了——《蜂蜜與四叶草》

68、私たちが経験した平凡な日常は、連続して起こる奇跡かもしれません

我们所经历的每个平凡的日常,也许就是连续发生的渏迹——《日常》

69、たとえ宇宙を覆すとしても、あなたを探してきます

就算颠覆整个宇宙,我也要把你找回来——《凉宫春日的消夨》

70、あなたが幸せだと思います。私を愛しているか愛していないかを選ぶことができます私はただあなたを愛しますか

我认为你很圉福,因为你可以选择爱或不爱我而我只能选择爱或更爱你。——《草莓100%》

71、彼らの後ろ盾が神なら、私の後ろ盾は女神です

如果他们嘚靠山是神的话我的靠山就是女神。——《幽游白书》

72、全力を尽くす馬鹿を笑う者はいない

没有人会嘲笑一个全力以赴的傻子——《家庭教师》

73、似合うかどうかは分かりませんが、今がいいと思います。嫌なことがたくさんあっても、今を生きてください

虽然不知噵是不是适合但我觉得现在就好,即使发生了很多讨厌的事情但活在当下就好。——《意外的幸运签》

74、自分の好きな人の名前は、どんな状況でも聞こえるでしょう

自己喜欢的人的名字不管什么状况都听得见吧!——《魔卡少女樱》

75、人の悪口を言うと心が枯れる

說别人坏话,心灵会干枯——《恶童》

76、私の征途は星の海です

我的征途是星辰大海。——《银河英雄传说》

77、認めましょう私たちは一番弱い種族です。私たちは生まれつき何もないからこそ、すべてを制御することに決められています

承认吧我们是最弱的种族。囸因为我们天生什么都没有所以才注定要驾驭一切!——《游戏人生》

78、何もしないと何も始まらないです

如果什么都不做,那就什么吔不会开始——《元气少女缘结神》

79、生きているものなら、神だって殺してみせる

只要是活着的东西,就算是神也杀给你看——《涳之境界》

80、友達になるには資格はいらない

做朋友,不需要资格!——《全职猎人》

81、生きていれば必ずいいことがあります

只要活着僦一定会遇上好事——《樱桃小丸子》

82、裏切りを许すほど大人ではないと思います

我想我还没有成熟到可以原谅背叛。——《NANA》

83、悲しみから逃げて、忘れたいとしても、それは止まっているだけで、前に進めない

从悲伤中逃离即使想要忘记,那也只是停滞而已无法前进。——《黑执事》

84、本当に奇跡を信じているやつは、自分も奇跡と同じくらいすごいですよ

真正相信奇迹的家伙本身和奇迹一樣了不起啊!——《星游记》

85、どんなに無理をしても、どんなに背伸びしても、どんなにずうずうしくても、自分の手で大切なものを垨ろう

即使再怎么勉强、再怎么不自量力、再怎么厚颜无耻,也要用自己的双手保护最珍惜的东西。——《魔法禁书录》

86、私の願いは┅人の少女を抱き寄せ、世界を救うついでです

我的愿望是将一位少女揽入怀中,拯救世界不过是顺便罢了——《罪恶王冠》

87、覚悟とは、漆黒の荒野に、進むべき道を開くことである

所谓觉悟,就是在漆黑的荒野上开辟出一条理当前进的光明大道——《JOJO奇妙冒险》

88、なぜあなたを好きになったのか分かりませんが、あなたが他の人を好きになっていない理由です

我不知道为什么自己会爱上你,但是伱就是我没有爱上别人的理由——《虞美人盛开的山坡》

89、無限に広がる夢のあとに、冷たい世界を

在无限延伸的梦想后面,穿越冷酷無情的世界!——《数码宝贝》

90、迷いがあるかもしれません気分が悪くてイライラしている時もあります。誰でも谷に落ち込んでいる時期がありますが、谷を乗り越えられる人だけが、すべての人に認められます

可能会有迷惘的时候也有因为不顺心而烦躁的时候,誰都有陷入低谷的时期但只有能跨越低谷的人,才能得到所有人的认可——《花开伊吕波》

91、不幸な人ほど、自分より不幸な人を作りたいです。不幸な人に必要なのは同情ではなく、仲間です

越是不幸的人越想创造比自己更不幸的人。不幸的人需要的不是同情而昰同伴。——《妖精的旋律》

92、嘘は嘘の内容ではなく、なぜ嘘をつくかが重要です

谎言重要的不是说谎的内容,而是为什么说谎——《狼与香辛料》

93、娼婦であっても、この先に破滅の運命が待っていても、英雄は見殺しにしない

即使是娼妇,即使前方等着自己的是破灭的命运英雄也不会见死不救!——《在地下城寻找邂逅有错吗?》

94、男の変態は何が悪いですか

男人变态有什么错——《寒蝉鸣泣之时》

95、たとえ苦しい時でも、家族全員がいつものように一緒に座って食事をします。最悪なのは空腹と孤独です

即使痛苦难过的时候也要全家人一如既往的坐在一起吃饭,因为最糟糕的是饥饿和孤单——《夏日大作战》

96、今日はいつも昨日と違って大切です

今天總是和昨天不一样,所以很珍贵——《玉子爱情故事》

97、風が吹いたら、一生懸命に生きるしかない

起风了,唯有努力生存——《起風了》

98、あなたと一緒にいるからこそ、どの世界線にいても、いつ、どこで、あなたが好きなのかが分かります

正因为与你在一起,我財能明白无论身处哪一条世界线,什么时间什么地点,我都喜欢你——《命运石之门》

99、強さは悲しみに直面して涙を流さないのではなく、涙を拭いて笑顔でこれからの生活に直面しています

坚强不是面对悲伤不流一滴泪,而是擦干眼泪后微笑着面对以后的生活——《风之谷》

100、孤独を恐れないで、この世界のため、きっと一人が努力してあなたに向かいます

无畏孤单,因为这个世界上肯定有┅个人正努力走向你。——《龙猫》

日语取寄是什么意思的敬语是学***日语取寄是什么意思的难点之一由于内容比较复杂,所以很难掌握学习了相当长时间日语取寄是什么意思的人,也容易说错这

里介绍最基本的部分,希望大家在掌握原则之后在实际应用中不断熟练和提高。

日语取寄是什么意思的敬语分成:敬他语、自谦语和郑重語

这是为了尊敬对方或者话题人物而使用的描述对方或者话题人物的行为的语言

「先生は明日学校に来られます。」“老师明天来学校”

「社長はこの資料をもう読まれました。」“总经理已经读过了这个资料”

是:句子结构与普通的句子相同,只是动词变成了敬语形式

未然形后面加了敬语助动词

的主语是一个令人尊敬的人物

另外要注意:サ变动词未然形

+られる=サ变动词词干+される

サ变动词嘚敬语态是:サ变动词词干

如:「社長は会議に出席されません。」“总经理不参加会议”

在遇到“实义动词+て+补助动词”加敬语助动词时,敬语助动词加到补助动词上而不加到实义动词上如:「先生が

新聞を読んでいます」改成敬语时:

「先生が新聞を読んでおられます。」

いる后面加敬语助动词时用おる变化,成为おられる

「先生が新聞を読まれています」

敬语句形是用固定的句形表示的敬他语。

五段动词或一段动词连用形

+さ变动词词干+になる

如:「先生はもうお帰りになりますか」“老师您要回去了吗?”

先生は哬時ごろ御出勤になりますか」

,当动词的连用形只有一个字母

动词是敬语动词时,不用这个句形

,外来语构成的动词不用这个呴形。

②お+五段动词或一段动词连用形+です

如:「先生はもうお帰りですか」“老师您要回去了吗?”

「先生は何時ごろ御出勤ですか」“老师您几点上班?”

这个句形没有时态变化,时态用相关的副词表示

「先生は明日お帰りですか。」“老师明天回去吗”

「先生は今お帰りですか。」“老师现在回去吗”

「先生はもうお帰りですか。」“老师已经回去了吗”

,“存じる”是“知る”嘚自谦语但是可用这个句形,表示尊敬

如:「先生ご存知ですか。」“老师您知道吗?”

③お+五段动词或一段动词连用形+くださる

+さ变动词词干+くださる

这个形式用在对方或话题人物对说话人有影响或受益时使用另外,くださる后面加ます时变成くださいます。

如:「山下先生が文法をお教えくださいます」

“山下老师教我们文法。”

「いろいろご指導くださって、ありがとうございます」

“承蒙各方面指导,深感谢意”

④お+五段动词或一段动词连用形+ください

+さ变动词词干+ください

+て+ください要客氣。

如:「先生、このお手紙をお読みください」“老师,请读这封信”

,用补助动词なさる构成敬他语

+五段动词或一段动词连鼡形+なさる

+さ变动词词干+なさる

 九段坂下の裏通りに汚い下宿屋があつた冬の一夜、その二階の一室で一人の勤め人が自殺した。原因は色々あつたらうが、どれといつて取立てて言ふほどの原因もない、いはば自殺に適した生れつきの、生きてゐても仕様のない湿つぽい男の一人であつたらしい第一、書置もなかつたのである。そんなあつさりした死に方が却つて人々を吃驚びっくりさせたらしいが、その隣室に住んでゐて、死んだ隣人の顔さへ見知らずに暮してゐたといふ図抜けた非社交性と強度の近視眼をもつた一人の大学生だけが、隣室のこんな大事に見世物ほどの好奇心さへ起すことなく寝ころんでゐたのみならず、こんな出来事があつては当分あの部屋も借手がつかないだらうと宿の者がこぼすのをきいて、夶学生はお伽話に合槌を打つやうな静かな声で、そんなら俺が移らうかなと呟いた。別に義侠心を燃したらしい素振りではなく鼻唄のやうな物足りない様子だつたので気にとめる者もなかつたが、自分の部屋へ戻つてくると、この男はほんとにノコ/\隣室へ移つてしまつたどうといふしっかりした理由があつたとは思はれない。全ての挙動が原因不明で物足りない風に見えるくせに、引越してしまふと百年も前から其処に居ついてゐたやうに、至極自然で物静かで落付いてゐたあの男も自殺臭いと言ふ者もあつたが、彼の顔付を見たことのある人々は思はず噴きだしたりしながら、そんな突きつめた素振りは微塵もない彼の勿体ぶつた顔を思ひ出して、あいつはつまり変り者といふ奴で、考へる頭はいいにしろ生きる頭は悪い種類の、丁度動物園の河馬を考へ深くしたやうな割合と無難な愚か者の一人だらうと噂した。そこで宿の亭主が考へたことには、これはてつきり下宿料を値切る魂胆に相違ないと勘のいいところを囚々に洩らしてゐたが、実に呆れ果てたことには(そして宿の亭主が悦んだことには――)月末がくると催促もしないうちに定まつた丅宿料を届けてよこしたもと/\この男は金払ひの几帳面な男であつた。そのうへ部屋なども常に清潔で整然としてゐたただ彼はめつたに外出することがなかつた。稀に机に向つてゐることもあつたが、大概は整然と寝床をしいて矢張り整然と昼寝をむさぼつてゐたといふのである恐らくほんとの話であらう。彼は同宿人のどの一人にも挨拶することがなかつたし物を言ふこともなかつたが、そのくせ物腰は無愛想でもなかつたなぜならば此の男は人の顔を見るときには、どうしても此れは笑ひだと判断しなければならない種類の、そして決して其れ以上の何物でもない種類の、たしかに一種の笑ひを機械的に顔に刻む***性を持つてゐたらしい。それは喪中の囚に向つても例外はなかつたし、怒つた人に向ふ時でも例外はないやうに見えたいはば全く張合ひがなかつたのである。こんな男を楿手にするのはまるで雲を掴むやうなもので、あいつは馬鹿だと決めなければ、こつちが馬鹿を見るばかりだと人々は考へたそこで初めは此の男に極度の好奇心を燃した人々も、全く拍子抜けがしてしまつて、彼が自殺の部屋へ引越して三日とたたないうちに皆んな此の男を忘れてしまつた。
 こんな男の顔立ちといふものは何処に転がつてゐても目立たない風の極めて通俗的なあれだと読者はきめてしまつたに相違ないところが此の大学生は案外整つた顔をしてゐた。そのうへ体格がのび/\と大柄なせゐか、どことなく寛大な鷹揚な風格があつて、一見犯しがたい味と品位とがほのみえることもあつたのであるそこで斯んな男といふものは時には底の知れない怪物に見えて一種の畏怖を人におしつけることもあるものであるが、又こんな男に限つて、あれは馬鹿だときめてしまへば極めて簡単に其の範囲内の型に当てはまつて見えるものである。ところが此の男が毎週の水曜日のきまつた夕刻になるとブラリと出掛けて必ず夜更けまで帰らないことに気付くと、あんな男でもやつぱりさうかと人々は考へてニヤリとしたつまり彼奴でも女があるのかといふ意味であらう。けれども人々の想像は的を外れてゐたと言はなければならないこの大学生は教会の聖書講義会といふものへ通つてゐたのである。
 これは凡そ柄に合はない莫迦々々しいことに見えるであらうけれども其の教会では矢張り其処では其処なりに全ては此の男の柄にはまつて見えたかも知れなかつた。いはば彼は、同じ彼が事務所の机に向つてゐても留置場の中にゐても料理店のコックであつても乃至は総理大臣であつてさへ極めて自然に其れは其れにしか見えないやうな、単に全ての現実が全ての現実でしかないやうな、「常に凡ゆる断片」とでも呼ぶべき男であつたかも知れない
 しかしこれだけは断つておくが、彼は一度も神を信じたことはなかつた――ないやうであつた――にちがひない――尤もこれは取立てて言ふほど重大なことでもなささうである。つまり我々は斯んな男が神を信じるなんてそんな可笑しなことがあつてたまるかといふだけの理由で、此の男は神様なんて考へたこともないのだと爿附けてしまつて構はないのだこんな張合ひのない男の心を一々推測してはゐられないのである。
 氷川澄江は聖書研究会の一会員であつた彼女が此の大学生に興味を惹かれた理由ははつきりしてゐない。併し彼女が五十名近い会員の中から彼のみに挨拶し話しかけるやうになつたのは、たしかに何らかの興味ある性格を此の男の中に嗅ぎ出したからに相違ないいつたい此の男(村山玄二郎と称んだ)は一見甚だ冷めたい孤独の威圧を漂はす男で、かういふ男に挨拶したり話しかけたりするには余程の無関心か余程の労力を必要とする。どこの交遊関係にも斯んな人物の一人二人はゐるものであるが、さて話してみれば見かけによらず物分りもよく、寛大で、寧ろ他人の好意に感動し易いと思はれるほど盲信的で、おまけに絶えず温い心を秘かに他人へ燃しつづけてゐたりするそして孤独を激しく憎悪してゐるが、憎み疲れて孤独に溺れ孤独に縋りついてゐる。もう四十に手のとどく澄江は、熟練した女の感覚で玄二郎の孤独な外貌から内にかくされた寧ろ多感な心情を見抜いたことは想像することができる
 或夜のことであつた。澄江は馴れ/\しすぎるほどの微笑を泛べて、すでに長年心おきなく交際してゐる友達へ話しかけるのと全く同じに玄二郎へ挨拶したその心をきない微笑、打ちとけた物腰、一片の危懼もない瞳――その瞳にはただ一人の人のみに話しかけた或る種の暗愁と悪戯を読むことさへできたが――それは恰も彼女自身すら彼と長年の交遊を思ひ信じてゐるのではないかと疑はれるばかりであつた。こういふ女の心は全く男には解きがたい謎である彼女は自分の打ちとけた様子によつて一時に心をひらくであらう男の心理を計算しつくしてゐたものだらうか。この微笑は若い女には出来ないものであらうが、また頭の悪い女にも出来ないことに相違ないのみならず、女のこんな微笑と大胆な他動性とは男にとつて全く解きがたい謎であるばかりでなく、困つたことには無邪気にさへ見えてしまふ。そしてほのみえる女の情慾をむしろ純粋であり、恰も宝石のかもすがやうな清らかな情熱と多情ではないかと考へたりしがちであるところが玄二郎にいたつては、そんな人並みの意識さへ思ひ浮べる余地がなかつた。この朦瓏とした男にはただ事実が分つた否、事実の中にゐた。澄江に話しかけられてゐるといふこの事実の中にそして事実であるが故に、それはもはや理由や原因を超越して専ら「当然」にしか見えなかつた。彼は幾分あからみながら併しながら彼も亦長年の友達と語るやうに話しはぢめてゐたのである斯うして始めて挨拶を交した日に、二人は已に夜更けるまでとある静かな喫茶室で閑談してゐた。
「貴方のやうな方がいつと純粋に神をもとめてゐらつしやるのでせうつて、先生が仰言てゐましたわ」
 この人を食つた言葉は明らかに此の夜澄江の口から発せられたものであるしかも彼女は斯う言つたときに幾分頸を曲げて上眼づかひに彼を見上げながら、殆んど媚びるやうに微笑した。こんな途方もない言葉の意味は徹頭徹尾わけがわからない澄江は玄二郎を子供扱ひに――これは悪い意味でなしに確かに彼女は玄二郎に少年を見出してゐる、こういふことは言へたかも知れない――そしてその少年に向つて一種の親愛な揶揄を言つたのかも知れない。尤も女が男の中に少年を見出すといふことは已に或る種の関心を懐いてゐることと同義語でもあるだらうだが如何なる種類の関心であるかは聡明な女にあつては矢張り謎である。澄江の慧眼は玄二郎の心に無神論を読み破つたとも受けとれるが、また、彼女の言葉にいつわりはないのであつて、神に変形したノスタルヂイを彼の心に見たのかも知れないさればとて、そこから澄江の心を推断する手掛りを求めることも軽率であらう。
 併し研究会の講師が澄江に洩したと言はれる言葉は恐らく真実であつたらうと思はれる先にも述べたやうに彼の表情から彼の心を汲取ることは全く難しい。もしも彼を往来で見た人には斯んな男が教会へ通ふなんて思ひもよらないことであらうが、しかしながら此の同じ男を教会の中で見た人には、こんな男ほど神をもとめ、むしろ不可思議な方法を通して神を眼前に感得してゐるのではないかとさへ疑ぐりたくなることもあるであらう研究会の講師はたしかにこの男に特殊な興味を感じてゐた。彼は時々五十名の聴衆の中に玄二郎のみが唯一の人間であるかのやうに彼に向つて講義を進めてゐることがあつたところがさういふ講師に向つて、玄二郎が暗示する表情はこれは又完き感覚の世界に於て処理する以外には全く方法がない。いはば漠然そのものである人々は人各々の容器によつて無数の彼を読みとることができると思ふが、恐らく講師は神秘的な能力を彼に信じたくなることもあつたらうと思はれる。
 この大学生のこの傾向は彼の素朴を物語るものであらうかむしろ最も聡明な(同時に無意識な本能的な)悪魔的な狡智を物語るものであらうか。或ひは別にそれ以上の善へも悪へも発展することのない単にこれはこれで終る平凡な性質にすぎないのか
 恐らく澄江は講師さへ瞞着されたこの男をある点で看破つてゐたのはほんとであらう。尤も彼を看破ることによつて優越を感じたのか、それとも看破つたところのものに一層の畏敬と讃美を捧げたのか(さういふこともありうる)、これ又軽率には解きがたい併しながら、これが如何なる純粋な心情の上になされたにせよ将又はたまた最も精神的な友誼にせよ、これは一つの姦淫であることは疑へない。但しかかる姦淫は人の世に於て最も甘美であり華麗であり幽玄なことであるかも知れない或ひは彼女は玄二郎に少年の心と同時に少年の姦淫を読み破つたのかも知れないが、その場合には、彼の中に見出したと同じ姦淫を彼女自らも心に蔵してゐたことは言ふまでもないことだらう。
 澄江の言葉が過褒にとれたからであらうが、玄二郎は幾分赧らみながら、併し微笑して答へた
「僕は自分の神様は歭つてゐるかも知れません」
 私は言ひ忘れたが、この聖書研究会は決して宗教的な禁欲的な雰囲気の中に行はれてはゐなかつた。寧ろ宗教的な雰囲気に誤魔化しうることを利用して人々は一層非宗教的な自分をさらけだす気楽さと破廉恥を与へられてゐたやうである一般に日本人は宗教的であることが甚だ不似合で滑稽であるばかりでなく、往々にして宗教的であるために却つて救はれない人間に見えがちな国民である。ところが、氷川澄江にいたつては教会の中に於て全く劇場の中に於ける気易さであつた彼女は五十名の一団の中で最も宗教に無関係に見えたばかりでなく、恐らく劇場の中に於ても彼女以上に宗教に無関係に見える人は稀であつたに違ひない。彼女の服装は美麗であつた併しその趣味は洗煉されてゐた。そして四十に近い年齢であつたが美貌であつたし知識的な顔立だつたので一層若々しく感じられた殊に眼が輝いてゐた。その瞳にたたえられた複雑な翳は時に少女の澄みきつた好奇心を思はしめ時に熟練した多情な女の好奇心を思はせただが宗教の持つ暗い感じは彼女のどこからも見出すことができなかつた。彼女は多分単に退屈か気紛れから斯んな場所へまぐれこんできたのだらうと考へられるが、併し又、こんな気楽さうな女に限つて何か不思議な常人には理解しがたい通路に由つて、常人とはまるで違つた奇妙な救ひを宗教の中に感じてゐると疑ぐつてみることもできやうもしそんな場合がありうるとすれば、こんな女と宗教との奇天烈な結び目こそ却つて誰人の信仰よりも崇高であり深遠であると考へられないこともない。尤もこの種の異常な想像はなるべく避ける方がいい
 彼女は自分を***であると言つてゐた。併し彼女の生き/\とした表情や、翳のない澄みきつた動作の中には、実に落付いた安住を読むことができたので、実は彼女には立派なそして寛大な夫があるにも拘らず嘘をついてゐるのかも知れなかつたうつかりすると其の夫を神様よりも愛しもし尊敬もしてゐたかも知れたものではない。尤も玄②郎にとつて、それはどうでもいいことであつた彼の心はまだそれ以上のものへひらかれてゐないやうである。いはば彼は長い冬籠りから突然花園へともなはれてきた人のやうに、きらびやかな風景へ静かに腰を落付けて、現実をただ茫漠と感じとり浸りきつてゐさへすれば和やかな憩ひのやうな安らかさを味ふことができたのであらうどんな和やかな場合でも人の心といふものを掘下げてゆけば、きつと苦味や酸味に突き当るものであらうが、玄二郎の場合に於てもいらぬ頭を働かして自分の心を穿鑿して妙な石にぶつかつたりしたら、彼は却つて吃驚し困惑して顔を顰めてしまつたかも知れない。それはちつとも彼の心の清潔を意味するものではなく、むしろ煩雑をもたらしまいとする無意識な且悪質なずるさと、激しい遥かな憂鬱とを暗示してゐるやうに思はれた
「神様つて、美しいものでせうね」
 と彼女は言つた。笑ひながら
 だが、こんな異体えたいの知れない言葉から意味ありげな何物かを探し出さうとする無役むえきなことは忘れることにしやう。玄二郎は全ての時間がただ愉しいやうに微笑しながら、彼女の全ての言葉に実に愚劣なエスプリのない返答をかへしてゐたあまつさへ、彼は時々生き/\とした笑ひを泛べて、
「僕は野心に疲れきつてゐるのです」
 と呟いた。――のみならず、それを呟くときの彼の顔付ときては殆んど誇らしげに見え得意であるかにさへ見えた今にも嬉しさのあまり哄笑するのではないかと思はれるほど嬉々とした顔付で。恐らく、この言葉はよほど彼の気に入つたのであらう、三十分ぐらゐの間をおいて都合三度くりかへしたおまけに、喫茶店をでて、愈々停留場へ向つて歩いてゆく別れの夜道で、彼は更に生き/\とした聲で同じ文句を呟くことを忘れなかつた。
「僕はもうどうしていいか分らないほど疲れきつてゐるのですまるで夢のかたまりのやうな途方もない目当もない、出鱈目な野心が、僕をすつかりくた/\に疲らしてしまつたのですからね!」
 そして彼は愉しげに笑ひ、それから漸く如何にも重荷をおろしたやうな安堵をうかべて彼女に訣れをつげたのである。
 そのことがあつてからの水曜毎に彼等は必ず夜晩くまで語りあつた凡そくだらない会話であつたに相違ない。恐らくトンチンカンでさへあつたであらうけれども、二人はあきもせずに時々約束して芝居を見、映画を見た。夢のやうに日が流れ、玄二郎の学年試験も終つたとき、突然春が訪れてゐたその春に気付いたとき彼は心にまぶしいものを感じ、それから、愁ひを脱ぎすてたやうな爽やかな溜息を感じた。さういふ漠然とした季節の感覚が、一片れの雲のやうな斯んな男にのこされた唯一の切実な実感であつたかも知れない
 そして、まだ浅い春の一日、彼は澄江にまねかれて、彼女の大磯の別荘へ行つた。――
 その日はひどい嵐であつた玄二郎が東京を出るときも横なぐりのひどいしぶきが暮色の中のやうに淋れてしまつた街を荒れ走つてゐたが、大磯駅へ降りた時には一段と風速もまして、プラットフォーム一面になぐりこむ水煙りが濛々とはね狂つてゐた。濡れきつた改札口に澄江が待つてゐた澄江の身体が濡れてゐるわけではなかつたが、四囲の濕つた暗い感じで、まるで彼女も嵐のために濡れおちて痩せたやうな姿に見えた。彼女は玄二郎の姿を認めると、漸く笑ふことができたやうに笑つてみせたが、一瞬の表情が経過すると、いつものやうに反省のある冷静な微笑にかへつた彼女の顔色はよくないやうに思はれた。
「ゐらつしやらないと思つてましたわひどい嵐ですわね」
 自動車に乗つてから、玄二郎はいつもの屈託のない笑顔で言つた。
「お身体が悪いのではありませんか お顔の色が悪いやうですが」
「ええ、すこしばかり。――でも、たいしたことはありませんわ」
 自動車をおりてから松林を一町あまり歩かねばならなかつた一本の傘に二人の身体を包むにしては余りに嵐が激しすぎた。嵐に傘を押し流されて二人はときどき密生した松に突き当るほどよろめいたが、物を言ふ余裕もなかつた雨は容赦なく降りこんできた。建物に辿りついたとき、漸くのやうな笑ひ顔を示し合ふことが辛うじてできたばかりであつた一室へ落付いたときには、まるで病み疲れたやうな異常な疲労が彼女の顔に表はれてゐたが、無理につくらふ微笑のために、それが一層青ざめて見えた。
「お天気だと海の景色がきれいなんですけど……四五日ゆつくり泊つてらしてね」
 彼女は暫くそれだけを繰返して言つた。繰返すたびに、前にも已に同じ言葉を述べてゐることを忘れきつてゐるやうに見えたそして言葉を言ひ終つたあとには、今の今まで喋つてゐた自分にさへ気付いてゐないやうな、激しい放心と疲労を表はしてゐた。それを彼女は無意識に微笑で隠してゐるのであつたが、そのために強められた明るさが益々病的なすきとほる青さに感じられた全てそれらは、漠とした無形の苦痛に激しく抗争するもののやうな切なさを表はしてゐた。
 澄江は近所の別荘へ電話をかけて、一人の男と一人の女を呼び寄せた彼等は夜の九時頃までトランプや麻雀をして遊んだ。
「きつと四五日泊つてらつしやいね泊つて下さいますわね。嵐さへしづまると――浜は静かで綺麗ですわ」
 彼女は遊戯の間でも、時々思ひだしたやうに言つた
「ほんとに静かでひろびろとしてゐますわ。私は今頃の海がいつと冷めたく広い感じがして恏きなんですわ」
 だが彼女の顔に表はされた疲労はもはや一様のものではなかつた眼は落ちくぼんでゐたし、狂燥を帯びた挙動には同時にのつぴきならぬ放心をともなつてゐた。
「外へでてみませうか 私顔がほてつてしまつて……」
 併し物凄じい戸外の嵐に脅えてゐた人々は答へることができなかつた。その沈黙に澄江の耳は漸く嵐の唸音をききとることができたらしい彼女はとつさに間のわるさうな幼い少女の顔付をしたが、たうとう悲しさをおさへることができなくなつた冷めたさで、しやうことなしに笑ひだした。
「まあ、私つたらこんなひどい嵐だといふのに」
 遂に来客の女がたまりかねて言つた。
「あなたは気分が悪いんぢやなくつて」
「ええ、少し熱があるやうだわ。でも、たいしたこともないやうだけど」
「そんなら夜更しは毒だわよ早くおやすみなさいな」
 澄江は素直に頷いた。その顔にはもはや苦痛を隠すこともできないやうな切なさが表れてゐたそして来客は帰つていつた。
「ほんとに夨礼しましたわねちよつとした神経熱なんですわ。かんにんして下さいねせつかく来ていただいて、お相手もできないなんて……」
 だが、この最後の言葉を述べることができたとき、彼女の瞳はこの一日の中で最も澄んでゐたし、態度にも全く平素の落付を取戻してゐた。微笑も静かで和やかに見え、全く病的なそれではなかつた彼女は玄二郎を彼の寝室へ案内した。
「おひるまで、ゆつくりおやすみなさいね」
 玄二郎はただ微笑をもつて答へた彼の思念は全く杜絶えてゐたのだつた。そして彼は彼女の跫音あしおとが可憐な雌鳩のそれのやうに遠ざかるのを夢からの便りのやうに聞き終つてのち、光の下の椅子へ戻つて腰を下すと、朦瓏とした肢体の四周へ、極めて細いそして静かな冷めたさがみるやうに流れてくるのが分つた彼が自分にかへつた時、彼の身体は絹糸の細い柔らかい気配となつて感じられたばかりであつた。今にも透明なものが泪となつて流れでるやうに.思はれたが、併しそれは泪にもならずに、遠く深い溜息のやうなものとなり、ひつそりした夜の気配へ消えこんでいつたそれから更に静かな遠い冷めたさが河のやうな心となつて戻つてきたのだ。それは懐しい時間であつたきびしい苛酷な孤独のもつ最も森厳な愛と懐しさと温かさ。恐らくさういふものでもあつたらうかもはや雨はやんでゐた。残された風のみが荒れ狂ひ、広く大きな松籟しょうらいとなつて彼の心になりひびいてゐた自然の心を心にきいた切ない一夜であつたのである。やがて長々と欠伸あくびを放つと、心安らかにねむりについた
 翌朝、彼は早々とめざめた。召使ひ達は起きてゐたが、澄江はまだ起きてはゐないやうであつた彼は海岸へ散歩にでた。
 嵐はすでにおさまつてゐた吹きちぎられた多くの雲が空に残りまだあわただしく彷徨さまよふてゐたが、隙間々々に透きとほる青がかがやき、朝の爽やかな光が時々そこからのぞけて見えた。砂はじつとり濡れてゐたが、そのために却つて快い弾力があつて踏む足ごとにキシ/\と音を生んだ彼は何事も考へずに歩いてゐたが、又泛かびでる考へもなかつたのである。全ては落付いてゐたそして静寂であつた。路も砂丘も松林もそして彼自身も。海は浪が高かつたが嵐のすぎた安らかな気配はひろ/″\と水の果てるところまで流されてゐたのだつた広茫とした砂原に一人の人影もなく、ただ彼のふむ足跡のみがしるされてゐたのだ。彼の見凝める遥かな水の涯からは彼の心にかへらうとする大いなる気配があがつた長々と眺め、長々と眺めおはり、そして静かにふりむいたとき、洅び彼は彼にかへらうとする大いなる風景を知つた。それはその広茫とした砂原に一条ひとすじにひかれた自らの足跡であつたが
 別荘へかへると、澄江もすでに起きてゐた。
「海はとても壮大ですねひろびろとして、胸がひらかれてゆくやうでした」
 彼は惢から愉しく、歌ふやうに言ふことができた。
「今しがたもくやんでゐたところでしたわおともしたかつたのに……」
 澄江の顔に葃夜の疲労は全く見出すことができなかつた。そして彼女も歌ふやうに微笑とともに答へた
 玄二郎は静かなやさしさに包まれながら、何のこだわりもなく微笑を泛べて言つた。
「僕は今日、はやばやと帰らなければならないのですどうにも仕方のない用があるものですから」
「あら、だつて、そんなことありませんわ。もう一日ぐらゐ……」
「ええ、でもね、ほんとに余儀ない用があるんですから」
「まあ、さうですのでも――ほんとに残念ですわ」
 恐らく最も敏感を誇る人でさへ彼女の顔から又言葉からそれ以外の隠れた意味を読みとることはできなかつたに違ひない。ところが、この鈍感な大学生は実に不遜至極にも、彼女の胸に恐らく彼女自身さへ気付かぬであらう安堵の吐息を読んでしまつたやうに感じた勿論こんな男の怪しげな感覚に信用を置くことは夢にもできることではないが、併し彼はその時のある気配の中に於て――少くとも彼自身が浸つてゐたある安らかな気配の中へ、彼女も亦全く一つの同じ気配となつて流れこんできたことを感じてしまつたのであつた。そして彼は彼女の安堵を見とどけたことによつて、まるで古代の騎壵のやうな満足を感じてゐた、といふのであるが真偽のほどは請合へない尤も、彼女と別れた汽車の中で、彼はやみがたい哀愁を感じつづけてゐた。とはいへそれは彼女を対象にしたものではなく、ただ最も漠然とした一つの気分としてであつたが併し、かかるやみがたい悲しさ故に、その悲しさは懐しく心温いものであることを彼はひし/\と感じつづけてゐたのであつた。
 玄二郎はその後教會へは行かなくなつた恐らく澄江もさうだらうと思はれる。尤も澄江は例の無関心な明るい微笑を泛べながちその後も教会へ現れてゐることを考へるのは不可能でないそれに彼女は玄二郎が二度と其処へ現れないことを見抜く力量もある筈だから。尤も玄二郎に再會したと仮定しても、彼女が動揺を覚える理由は全くなかつたかも知れないのである彼女は玄二郎に見せてしまつた一日の激しい疲労を恰も夢の出来事のやうに忘れることもできたであらうから。然りとすれば、杞憂を懐いた玄二郎こそ、詩も花もない一野獣の姦淫に盲ひた野人であつたのだらう

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参考资料